首都圏 不動産データレポート

競売ガイド

はじめての不動産競売

不動産競売は、お金を返してもらえない債権者の申立てにより、裁判所が債務者の不動産を売却して代金を債権の回収に充てる手続です。入札は一般の方も参加できます。ここでは基本的な流れと用語を、一般的な内容に絞って説明します。

一般的な説明であり、法律上の助言ではありません。手続の詳細や日程は事件ごとに異なりますので、必ず裁判所の案内と、裁判所の不動産競売物件情報サイト(BIT)の物件ごとの記載でご確認ください。

期間入札の流れ(目安)

  1. 物件情報の公開・閲覧入札期間の前から、BITや裁判所の掲示で物件の情報(3点セット)が公開されます。
  2. 現地の確認・調査物件の外観・周辺環境・占有の様子は現地で確認できますが、建物の内部は原則として見られません。
  3. 入札決められた入札期間(通常は1週間ほど)内に、入札書と保証金の振込を証明する書類を提出します。買受可能価額を下回る入札は無効です。
  4. 開札開札期日に、最も高い価額をつけた人が「最高価買受申出人」になります。
  5. 売却許可決定裁判所が買受人として問題がないかを確認し、売却を許可します。
  6. 代金納付許可が確定すると、裁判所が指定する期限までに代金を納付します。納付した時点で所有権を取得します。
  7. 引渡し・登記所有権の移転登記は裁判所が手続します。占有者がいる場合は、必要に応じて引渡命令を申し立てて明渡しを求めます。

入札者がいなかった物件は、一定の期間を定めて先着順に買受けの申出を受け付ける「特別売却」に進むことがあります。

用語

売却基準価額
裁判所が評価書(不動産鑑定士による評価)をもとに定める、売却の基準となる価額です。「最低価格」ではありません。
買受可能価額
入札できる最低の額で、売却基準価額から、その2割に当たる額を差し引いた額(売却基準価額の8割)です。これを下回る入札は無効です。
買受申出保証額
入札の際に納める保証金の額で、通常は売却基準価額の2割です。落札できなかったときは返還され、落札したときは代金に充てられます。
3点セット
物件の情報をまとめた3つの書類、「物件明細書」「現況調査報告書」「評価書」の総称です。占有者の有無、買受人が引き受ける権利、周辺環境、評価額の根拠などが記載されています。
物件明細書
買受人が負担することになる権利(引き受けとなる賃借権など)や、法定地上権の成否などが記載されます。
現況調査報告書
執行官が現地で調査した、物件の現況・占有状況などの報告書です。
評価書
評価人(不動産鑑定士)による、物件の評価額と、その根拠・条件を記した書類です。
特別売却
期間入札で売れなかった物件を、期間を定めて先着順で売却する手続です。
引渡命令
代金納付後、占有している債務者や所有者などに対して、物件の引渡しを命じる裁判所の命令です。

かかる費用

落札価額のほかに、次のような費用がかかることがあります。ケースにより異なるため、事前に見積もっておくことが大切です。

このサイトの競売の割引率は、落札価額そのものを集計したもので、これらの費用は含まれていません。

注意したい点

よくある質問

個人でも入札できますか?

はい、一般の方も入札できます。ただし、農地など一部の物件には、買受けに資格や許可が必要なものがあります。物件ごとの記載をご確認ください。

落札できなかったら保証金はどうなりますか?

落札できなかった場合、保証金は返還されます。落札した場合は代金の一部に充てられます。

基準価額より安く買えるのですか?

入札できるのは買受可能価額(基準価額の8割)以上ですが、入札者が多いと基準価額を上回る価額で落札されることも珍しくありません。このサイトの集計では、落札価額の中央値は基準価額を上回っています。

競売物件は相場よりどのくらい安いのですか?

落札価額は、築年・地域・物件によって大きく異なります。首都圏のマンションでは、相場(推定)に対する落札価額の中央値は、築年が古いほど低くなる傾向があります。詳しくは競売の割引率をご覧ください。ただし、競売物件は内部を見られない・占有者がいるなどの条件があり、相場より安いこと自体が「お得」を意味するわけではありません。

最新の物件情報はどこで見られますか?

裁判所の不動産競売物件情報サイト(BIT)で、物件ごとの3点セットや日程を確認できます。このサイトは物件を紹介するサイトではなく、落札結果の統計を示すものです。